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終活とは?始める時期とやるべきことリストを徹底解説

近年、「終活」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、具体的に何をすれば良いのか、いつから始めれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。終活は、残された家族のためだけでなく、ご自身のこれからの人生をより豊かに、そして安心して過ごすための前向きな活動です。この記事では、終活の基本的な知識から、具体的な進め方、大切なポイントまでを分かりやすく解説します。

終活とは?人生をより良く生きるための活動

終活とは、「人生の終わりのための活動」の略称です。一般的に、ご自身が亡くなった後の葬儀やお墓の準備、財産の相続などを生前のうちに決めておくことと捉えられがちです。しかし、終活の本質はそれだけではありません。

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終活は「死への準備」だけではない

終活は、単なる「死への準備」ではなく、「人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動」です。これまでの人生を振り返り、ご自身の価値観や大切なものを再確認することで、残りの人生で何をしたいのか、どう生きたいのかという目標が明確になります。終活は、これからの人生をより充実させるための、前向きなライフプランニングなのです。

終活が注目される背景

終活という言葉が広く使われるようになった背景には、少子高齢化や核家族化といった社会構造の変化があります。子供が親元を離れて暮らすことが一般的になり、いざという時に頼れる家族が近くにいないケースが増えました。そのため、残される家族に迷惑をかけたくないという思いから、自ら生前のうちに準備を整えておこうと考える人が増えたのです。

終活を行う3つのメリット

終活には、ご自身とご家族の双方にとって多くのメリットがあります。ここでは、主な3つのメリットをご紹介します。

遺された家族の負担を軽減できる

人が亡くなると、遺された家族は深い悲しみの中で、葬儀の手配、役所への届け出、相続手続きなど、多くの煩雑な手続きに追われることになります。終活によって、ご自身の希望や必要な情報が明確にされていれば、家族は迷うことなく手続きを進めることができ、精神的・物理的な負担を大幅に軽減できます。

相続など家族間のトラブルを防げる

遺産相続をめぐるトラブルは、決して他人事ではありません。裁判所の司法統計によると、相続財産が1,000万円以下のケースでも多くのトラブルが発生しています。財産の分け方や分配の理由について、生前のうちに意思を明確にし、法的に有効な遺言書を作成しておくことで、家族間の無用な争いを未然に防ぐことができます。

ご自身の将来への不安が解消される

「病気で倒れたらどうしよう」「お葬式やお墓はどうなるのだろう」といった将来への漠然とした不安は、大きなストレスになります。終活を通じて、医療や介護、死後のことについて自らの意思で決め、準備を進めることで、これらの不安は解消され、心が軽くなります。安心して「今」を生きることに集中できるようになるのです。

終活はいつから始めるべき?

終活を始めるにあたり、「何歳から」という決まった年齢はありません。ご自身が「始めよう」と思った時が最適なタイミングです。

思い立った時が最適なタイミング

終活には、財産の整理やエンディングノートの作成など、時間と労力がかかる作業も含まれます。また、ご自身の意思を明確にするためには、心身ともに元気で、判断力がしっかりしているうちに取り組むことが理想的です。病気や事故など、予期せぬ出来事は誰にでも起こり得ます。そのため、終活に関心を持ったその時が、準備を始める絶好の機会と言えるでしょう。

人生の節目で考える人が多い

多くの方が終活を意識するきっかけとして、以下のような人生の節目が挙げられます。

  • 定年退職を迎えた時
  • 子供が独立・結婚した時
  • 還暦や古希など、年齢の節目を迎えた時
  • 大きな病気を経験した時
  • 配偶者や近しい人を亡くした時

これらのライフイベントは、ご自身のこれからの生き方や人生の終わりについて深く考える良い機会となります。

終活でやるべきことリスト【5つの分野】

終活で取り組むべきことは多岐にわたりますが、大きく5つの分野に分けることで、整理しやすくなります。

分野 主な項目
財産 預貯金、不動産、ローンなどの一覧化
医療・介護 延命治療の希望、介護場所の希望など
住まい 今後の居住場所、リフォームや住み替えの検討
葬儀・お墓 葬儀の形式、埋葬方法の希望
相続 財産の分配、遺言書の作成

【財産】資産と負債を整理する

まずは、ご自身の財産をすべて洗い出し、一覧にまとめることから始めましょう。

  • プラスの資産:預貯金、有価証券(株、投資信託など)、不動産、生命保険、貴金属など
  • マイナスの資産(負債):住宅ローン、借入金など

通帳や保険証券の保管場所、各種サービスのIDやパスワードなども併せて記録しておくことが大切です。これにより、相続手続きがスムーズになります。

【医療・介護】希望を明確に伝える

万が一、ご自身の意思を伝えられなくなった場合に備え、医療や介護に関する希望を明確にしておきましょう。

  • 病名の告知を希望するか
  • 延命治療を希望するか
  • 介護が必要になった場合、自宅で過ごしたいか、施設に入所したいか

これらの希望を「事前指示書」やエンディングノートに記し、家族と共有しておくことで、いざという時に家族が判断に迷うことを防ぎます。

【住まい】今後の暮らし方を決める

老後の生活をどこで、誰とどのように暮らしたいかを考えます。

  • 現在の住まいに住み続けるか
  • 子供との同居や近居を考えるか
  • サービス付き高齢者向け住宅などへの住み替えを検討するか

自宅に住み続ける場合は、将来の介護に備えてバリアフリーリフォームを検討することも選択肢の一つです。

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【葬儀・お墓】自分らしいお別れの形を考える

ご自身が望むお別れの形を具体的に考えておきます。

  • 葬儀:どのような形式(一般葬、家族葬など)で、どの程度の規模で行いたいか。誰に連絡してほしいか。
  • お墓:先祖代々のお墓に入るのか、新たに購入するのか。納骨堂や樹木葬、散骨など、近年多様化している埋葬方法から希望の形を選びます。

遺影に使ってほしい写真を選んでおくのも良いでしょう。

【相続】遺言書を作成する

ご自身の財産を誰にどのように遺したいかを考え、法的に有効な「遺言書」を作成します。遺言書には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」があります。無効になるリスクが低く、より確実なのは、公証役場で作成する公正証書遺言です。専門家である司法書士や弁護士に相談しながら進めることをお勧めします。

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終活をスムーズに進めるための手順

何から手をつけて良いか分からない場合は、以下の手順で進めていくと良いでしょう。

手順1:エンディングノートを作成する

まずは、市販のエンディングノートや普通のノートを使って、ご自身の情報を書き出すことから始めましょう。エンディングノートは、終活で考えるべき項目が網羅されており、ご自身の考えを整理するのに役立ちます。ただし、遺言書と違って法的な効力はないため、財産の相続など法的な手続きが必要なことは、別途、遺言書を作成する必要があります。

手順2:身の回りの物を整理する

次に、身の回りの物を「必要なもの」「不要なもの」「迷っているもの」に分け、不要なものを処分していく「生前整理」を行います。物が多すぎると、遺された家族の遺品整理が大きな負担となります。体力や気力があるうちに少しずつ進めることが大切です。思い出の品やコレクションなど、ご自身で処分しにくいものは、その扱いについて希望をエンディングノートに記しておきましょう。

手順3:デジタル終活も忘れずに行う

現代では、パソコンやスマートフォンの中にあるデータも重要な遺品です。これを「デジタル遺品」と呼びます。

  • 他人に見られたくないデータは削除する。
  • 家族に伝えたいデータ(写真など)は分かりやすく整理しておく。
  • ネット銀行やSNS、有料サービスのIDとパスワードを一覧にし、解約手続きを誰に依頼するかを決めておく。

これらのデジタル終活も忘れずに行いましょう。

終活を進める上で大切な3つのポイント

終活は長期的に取り組む活動です。無理なく続けるために、以下の3つのポイントを心掛けましょう。

完璧を目指さず少しずつ進める

終活でやるべきことは多岐にわたるため、一度にすべてを終わらせようとすると疲れてしまいます。「今月は財産のリストアップをする」「来月は押し入れの中を整理する」というように、小さな目標を立てて、ご自身のペースで少しずつ進めることが長続きの秘訣です。

家族と対話しながら進める

終活は、ご自身の希望を家族に伝える絶好の機会です。ご自身の考えを一方的に決めてしまうのではなく、なぜそう考えたのかという理由や想いを家族に話し、意見を聞きましょう。対話を通じて、家族の絆が深まり、より円満な形でご自身の意思を託すことができます。

定期的に内容を見直す

ご自身の考えや家族の状況、財産の内容は時間と共に変化します。一度作成したエンディングノートや遺言書も、年に一度、誕生日などの節目に内容を見直す習慣をつけましょう。常に「今の自分」の意思を反映させておくことが、いざという時の備えになります。

まとめ

終活は、人生の終わりを見据えることで、これからの時間をより大切に、そして自分らしく生きるための道しるべとなります。残される家族への思いやりであると同時に、ご自身の人生を総括し、未来への不安を安心に変えるための活動です。完璧を目指す必要はありません。まずはエンディングノートを開き、ご自身の想いを書き出すことから始めてみてはいかがでしょうか。

終活において不動産の整理を考える際は、資産の有効活用や賃料査定を行い、将来の選択肢を広げてみてはいかがでしょうか。
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