
不動産コラム
不動産価格の調べ方は?相場の今とこれからについてわかりやすく解説
不動産の売買を検討する際「この不動産は一体いくらなのだろうか?」と誰もが疑問に思うでしょう。不動産価格は、景気や周辺環境、物件の状態などさまざまな要因によって常に変動しており、その仕組みは複雑に感じられるかもしれません。しかし、価格が決まる基本的な仕組みや調べ方を知ることで、不動産取引における不安を大きく軽減できます。
本記事では、不動産価格の基本となる4つの指標から、ご自身で価格を調べる具体的な方法、さらには価格の変動要因や今後の見通しまで、初心者の方にも分かりやすく解説します。この記事を読めば、適正な不動産価格についての理解が深まり、自信を持って不動産取引に臨めるようになるでしょう。
不動産価格を知るための4つの指標
不動産価格には、国や自治体が公表する公的な価格指標が4つ存在します。これらは「一物四価」とも呼ばれ、それぞれ異なる目的で算出されています。これらの指標を理解することは、不動産のおおよその価値を把握する上で非常に重要です。
| 価格指標 | 公表機関 | 評価時点 | 公表時期 | 主な目的 |
|---|---|---|---|---|
| 公示地価 | 国土交通省 | 1月1日 | 3月 | 一般的な土地取引の目安 |
| 基準地価 | 都道府県 | 7月1日 | 9月 | 公示地価の補完 |
| 路線価 | 国税庁 | 1月1日 | 7月 | 相続税・贈与税の算定 |
| 実勢価格 | - | 取引時点 | - | 実際の取引価格 |
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公示地価:土地取引の目安となる価格
公示地価は、国土交通省が毎年1月1日時点の土地の正常な価格を3月に公表するものです。全国の標準的な地点を選び、1平方メートルあたりの価格を示しています。この価格は、公共事業用地の取得価格の算定基準や、一般的な土地取引の目安として活用されます。公示地価は国土交通省の「土地総合情報システム」で誰でも確認することができ、土地価格の動向を知るための最も基本的な指標と言えます。
基準地価:都道府県が示す基準価格
基準地価は、都道府県が毎年7月1日時点の基準地の価格を9月に公表するものです。調査地点や目的は公示地価と似ていますが、公示地価が都市計画区域内を中心としているのに対し、基準地価は都市計画区域外の土地も対象に含んでいる点が特徴です。公示地価を補完する役割を持ち、地方圏のより細かい土地価格の動向を把握するのに役立ちます。
路線価:相続税や贈与税の基準になる価格
路線価は、国税庁が毎年1月1日を評価時点として7月1日に公表する、道路に面した土地1平方メートルあたりの価格です。主に相続税や贈与税を計算する際の基準として用いられます。一般的に、路線価は公示地価のおおよそ80%程度の水準に設定されています。そのため、路線価を0.8で割り戻すことで、実勢価格に近いおおよその地価を推測することが可能です。
実勢価格:実際に市場で取引された価格
実勢価格とは、実際に市場で売買が成立した価格のことです。これまで紹介した3つの公的価格とは異なり、買主さまと売主さま双方の合意によって決まるため、需要と供給のバランスや個別の事情が強く反映されます。国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」では、実際に行われた不動産取引のアンケート結果を基にしたデータが公開されており、実勢価格の相場を調べる上で非常に参考になります。
参考:不動産情報ライブラリ
自分で不動産価格の相場を調べる方法
公的な指標に加えて、より実勢価格に近い相場観を養うためには、いくつかの方法を組み合わせて調べることが有効です。ここでは、誰でも実践できる具体的な調査方法を3つ紹介します。
不動産情報ポータルサイトで調べる
一般の不動産情報ポータルサイトを活用する方法は、最も手軽な調査方法の一つです。売却や購入を検討している物件と条件(エリア、駅からの距離、間取り、築年数など)が近い物件がいくらで売りに出されているかを調べることで、おおよその相場を把握できます。ただし、表示されているのはあくまで「売主の希望価格」であり、必ずしも成約価格と一致しない点には注意が必要です。
国土交通省の公的データを活用する
より客観的で信頼性の高い情報を得るためには、国土交通省が提供する公的データを活用することが推奨されます。
「不動産情報ライブラリ」では公示地価や基準地価を地図上で確認できるほか「不動産価格(取引価格・成約価格)情報の検索」では、過去に実際に行われた不動産の取引価格をエリアや時期を絞って検索できます。これらのデータは、実勢価格を把握する上で非常に信頼性の高い情報源となります。
不動産会社の査定サービスを利用する
最も具体的に所有不動産の価格を知りたい場合は、不動産会社に査定を依頼する方法が最適です。査定には、現地の訪問は行わずデータから簡易的に価格を算出する「机上査定」と、実際に物件の状態を確認して詳細な価格を算出する「訪問査定」があります。複数の会社に査定を依頼することで、より客観的な価格を把握できるだけでなく、各社の対応や得意な物件種別などを比較検討することもできます。
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不動産価格が変動する主な要因
不動産価格は常に一定ではなく、さまざまな要因によって変動します。その要因は大きく「社会的要因」「地域的要因」「個別的要因」の3つに分類できます。これらの要因を理解することで、今後の価格動向を予測する手助けとなります。
| 要因分類 | 具体的な変動要因の例 | 価格への影響(一例) |
|---|---|---|
| 社会的要因 | 景気の上昇、低金利政策 | 上昇要因 |
| 地域的要因 | 新駅の開業、再開発計画 | 上昇要因 |
| 個別的要因 | 築年数の経過、日当たりの悪さ | 下落要因 |
景気や金利の動向などの社会的要因
不動産価格は、日本全体の経済状況に大きく影響されます。例えば、景気が上向くと人々の所得が増え、住宅購入意欲が高まるため価格は上昇傾向になります。また、住宅ローンの金利も重要な要素です。金利が低い時期は返済負担が軽くなるため不動産を購入しやすくなり、需要が増加して価格が上昇する一因となります。逆に、金利が上昇すると返済負担が増えるため、需要が減退し価格が下落する可能性があります。
周辺地域の開発計画などの地域的要因
不動産が所在する地域の将来性も、価格を左右する重要な要因です。具体的には、新しい鉄道路線の開通や駅前の再開発、大型商業施設の建設計画などがあると、交通の利便性や生活の快適性が向上するため、その地域の不動産価格は上昇しやすくなります。また、人口の増加や減少も価格に影響を与えます。人口が増加しているエリアは住宅需要が高まるため価格が上昇し、逆に人口が減少しているエリアは需要が低下し価格が下落する傾向にあります。
築年数や建物の状態などの個別的要因
個々の不動産が持つ特性も、価格を決定する上で欠かせない要素です。土地であれば、土地の形状や道路への接面状況、日当たりなどが価格に影響します。建物の場合、築年数が新しいほど価格は高く、経過年数と共に下落していくのが一般的です。また、建物の構造や耐震性、リフォームの履歴、設備の状況なども査定の対象となります。同じエリアにある類似の物件でも、これらの個別的要因によって価格には差が生じます。
最新の不動産価格の動向と今後の見通し
不動産価格は、これまで見てきたさまざまな要因によって変動します。ここでは、現在の市場動向と、今後の価格を見通す上でのポイントを解説します。
現在の不動産市場の概況
近年、特に都市部を中心に不動産価格は上昇傾向が続いています。背景には、長期的な低金利政策による住宅ローン金利の低さや、建設コストの上昇、海外投資家からの資金流入などが挙げられます。国土交通省が公表している不動産価格指数を見ると、住宅地の価格は上昇を続けているものの、マンション(区分所有)は2025年8月度で横ばいもしくは微減となっています。一方で、地方圏では人口減少などを背景に、エリアによっては価格が下落している場所もあり、地域による価格の二極化が進んでいる状況です。
今後の不動産価格を予測する上でのポイント
今後の不動産価格を予測する上で最も注目すべきは、金融政策の動向です。日本銀行の金融政策が変更され、金利が上昇局面に転じれば、住宅ローン金利の上昇を通じて不動産需要が減少し、価格に下落圧力がかかる可能性があります。また、少子高齢化による人口減少や世帯数の変化も、中長期的な視点では住宅需要の減少につながり、価格に影響を与える可能性があります。不動産の売買を検討する際は、これらのマクロな動向にも注意を払うことが重要です。
不動産を適正価格で売買するための注意点
不動産取引は非常に大きな金額が動くため、成功させるためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。売却時と購入時に分けて、それぞれの注意点を解説します。
不動産を売却する際のポイント
不動産を売却する際は、まず複数の不動産会社に査定を依頼し、所有する不動産の客観的な価値を把握することが第一歩です。査定価格だけでなく、売却活動の戦略や担当者の対応なども比較し、信頼できるパートナーを選ぶことが重要になります。また、売却のタイミングも重要です。市場が活況で価格が上昇している時期を狙うことで、より有利な条件で売却できる可能性が高まります。
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不動産を購入する際のポイント
不動産を購入する際は、希望する物件の価格が相場と比較して適正であるかを慎重に見極める必要があります。ポータルサイトや公的データを活用して周辺の取引事例を十分に調査しましょう。また、物件の価格だけでなく、将来的な資産価値も考慮に入れることが大切です。その地域の人口動態や開発計画などを調べ、長期的な視点で価値が維持・向上しやすい物件を選ぶことをお勧めします。
まとめ
本記事では、不動産価格の基本から調べ方、価格の変動要因や今後の見通しについて解説しました。不動産価格は一つの要因だけでなく、社会情勢や地域の特性、物件の個性など、さまざまな要素が複雑に絡み合って決まります。不動産の売買を成功させるためには、これらの仕組みを理解し、信頼できる情報を基に冷静な判断を下すことが不可欠です。
不動産価格や資産価値を把握する際は、売却査定だけでなく賃料査定も行い、収益性という観点からも検討してみてはいかがでしょうか。
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